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ホーム > メディカルコラム > 小児科医が「まもる」「はぐくむ」「つなぐ」

小児科医が「まもる」「はぐくむ」「つなぐ」


私たちは「こどもの総合診療医」です

開業医の先生方からお受けするお子さんや、救急で運び込まれる子どもたち、治療の必要な新生児など、さまざまなお子さんの診療にあたっています。専門症例についても、私たちそれぞれが持つ専門性を活かし、ときに静岡県立こども病院と連携しながら医療を提供しています。
また乳幼児健診や一般外来では、自身の子育て経験や失敗も活かしながら、プラスαのある診療を心がけています。私たちは「こどもの総合診療医」として、お子さんとそのご家族の健康な毎日を支えます。
・「まもる」こどもたちの笑顔・健康・生命を「まもる」のが、 私たちの仕事です。
・「はぐくむ」保護者様と「ともにはぐくむ」。 医療で子育てを支援します。
・「つなぐ」開業医の先生から、そして静岡こども病院をはじめとする高次医療機関へ、
ときに他の診療科へ、必要に応じて適切なところに「つなぐ」ことで、より多くの 「まもる」「はぐくむ」を実現します。


安心して赤ちゃんが生まれてこられるように

当院は地域周産期母子医療センターとして、在胎32週以降・出生体重1500g以上の新生児の診療を行っています。赤ちゃんに関わるほぼすべてのスタッフが、新生児蘇生法NCPRを習得し、安心して赤ちゃんが生まれてこられる環境づくりに努めています。
出生後も、負担の少ない呼吸補助装置の使用や、痛みに配慮した愛護的な採血手技などを通し、可能な限り「赤ちゃんに優しい環境」をご提供します。

発達が気になるお子さんとそのご家族に、これまで以上の支援を

園や学校から発達について指摘を受けたことのある親御さんも多いことと思います。注意欠如多動症ADHDや自閉スペクトラム症ASD、限局性学習症などの神経発達症についてこれまでも心理検査や特性に応じた支援、園や学校との連携などを提供してきました。
2025年7月1日より、静岡市の「発達が気になるこどもの受診待機解消事業」として、「小児科心理アセスメント外来」を新設しました。これまで以上に充実した体制で、さらなる支援をお届けします。

乳児健診や学校検診での検尿ってなんのため?

検尿は、痛みを伴わずに腎臓の病気を早期発見できる素晴らしい検査です。そのため、これから長い人生が待っている子どもたちにとっても重要です。
3歳児検尿は、検尿から超音波検査に繋いで先天的な腎臓の異常を早期発見することを、学校検尿は、腎炎による血尿と蛋白尿を早期発見し、早期治療により慢性腎臓病への進行を防ぐことを、それぞれ目的としています。
それ以外に検尿異常から見つかる疾患として、尿糖からは糖尿病、尿潜血からは無症候性血尿が多いです。
当院では検尿だけでなく、こちらも無痛で実施できる超音波検査も積極的に行っています。その他、おねしょでお困りの方も、小児科医にお気軽にご相談ください。

「注射がとにかく苦手です・・」

小児科では、注射時の疼痛軽減に取り組んでいます。
海外のガイドラインなどを参考に、痛み止めのクリームなどの事前処置(※ワクチン時は自費)にとどまらず、ちょっとした気づかいや声かけ、注射手技自体の改善など、様々な工夫を組み合わせることで「思ってたより痛くなかった!」の笑顔が引き出せるよう精進しています。点滴や採血、ワクチンはもちろん、アレルギー疾患や思春期早発の注射のように定期的に継続するものについては、より細やかな配慮を行っています。

うちの子、アレルギーだから仕方ない!?

「その食物除去、実は不要かも知れません。 あきらめていた食物も食べられるかも!」
「ぜん息やアトピーも、将来に向けて今できることがあるかも!」

アレルギー疾患は近年使えるお薬が増えただけでなく、治療の基本方針もここ数年で大きく様変わりしています。しかも選択肢は1つではなく、様々な方法でアレルギーに立ち向かえるようになっています。心身発達が著しい重要な時期だからこそ、お子さんの将来も見据えつつ、最適な治療方針を診療の中で相談していきましょう。 かつての「仕方ない」から「ナントカナル」へ、ぜひ当院小児科で、お気軽にご相談ください。

いつ受診しよう? 今でしょ!今じゃない?
~救急受診のタイミング~

症状 急いで受診! ゆっくり受診で良いかも?
発熱 ぐったりしている、顔色が悪い、
意識が悪い、生後3か月未満
熱でも元気がある、笑顔がある、
食事がとれている
消化器症状
(腹痛、嘔吐、下痢)
激しい痛みがある、
短時間の繰り返し嘔吐、血便
元気がある、笑顔がある、
水分がとれている
呼吸器症状
(息苦しい、咳)
唇の色が悪い、ゼーゼーしている、
胸がベコベコしている、
唾が飲み込めないくらい喉が痛い
咳があってもすやすや寝られている、
元気がある、笑顔がある
誤嚥・誤飲
(何かを飲み込んだ)
<重篤な症状を起こしうるもの>
ボタン電池、複数の磁石、鋭利な画鋲や釘、たばこ、
防虫剤、香水、ガソリン・灯油、洗浄剤・漂白剤など
<少量ならあまり心配ないもの>
紙、クレヨン、粘土、シャボン玉液、化粧水、石鹸、
シャンプー、食器用洗剤、口紅、蚊取り線香など
※症状がある場合は受診!

※上記を参考にしつつ、相応の心配や不安がある場合には、
 早めにかかりつけ医や当番医を受診しましょう。

赤ちゃんの「頭のカタチ」外来はじめます!

お子さんの「頭のカタチ」が気になる保護者様、多くいらっしゃると思います。ごく稀に先天的な病気であるケースもありますが、多くの頭のカタチの歪みはいわゆる「寝ぐせ」で、そのほとんどは自然に治ります。
まずはこまめな抱っこや「タミータイム」で、なるべく寝グセを付けないことが大事です。ただし、寝グセが強い場合には、ヘルメット治療(自費診療)も選択肢となります。このヘルメット治療が、いよいよ当院でも始まります。特別な3Dカメラで写真を数枚撮るだけで、頭の変形の重症度やヘルメット治療適応の有無が分かります。すでに3Dカメラを導入し、さらに10月からは、こども病院脳外科医による「小児脳神経外科外来」がはじまります。くわしくは当院外来にお尋ねください。

総合病院だからこそ!

「小児科は何でも診るんだね!」とよく仰っていただきますが、 いろいろな診療科の先生たちとも力を合わせ取り組んでいます!たとえば、鼓膜がよく見えなければ耳鼻科、皮膚なら皮膚科・形成外科、骨なら整形外科、盲腸なら外科、こころや発達のことなら精神科・・・ほかにも、「総合病院だからこそ!」の強みを活かし、診療科全体のチームワークで、子どもたちの健康をサポートしています!
子どものことなら、まずは小児科にご相談ください。必要に応じて適切な科にご紹介させていただきます。

こんな子たちも、 静病小児科にあつまれー!

●アレルギー性鼻炎で舌下免疫療法がイマイチだった子
「次の一手」あります!

●「ぜん息っぽいけど…」といつも言われるけど診断されない子 呼吸機能検査(小学生以上)

●体に赤いアザが出現した赤ちゃん
赤ちゃんのうちに内服治療ができるかも!

●なんだかしょっちゅう発熱する子
「もしかしてこの病気」たどり着けるかも?!

●頭痛や腹痛がダラダラ続いてる子
総合病院だから、
くわしい検査も可能!

●起立性低血圧・不登校で学校とうまく連携したい子
書面での学校への連絡・指導

●おねしょがなかなか治らない子
内服だけじゃない!アラーム治療機器はレンタルもできます

●「出生後の子どもの リスクを最小限に したい」妊婦さん
RSウイルス妊婦ワクチン
アブリスボ®の接種(当院産婦人科)

小児科医パパも子育て中!!!

みなさまの周りには双子はいますか? 近年の生殖補助医療の普及とともに多胎児が増えています。双子を含めた3人子育てに奮闘中の小児科医パパに聞いてみました!

とにかく授乳が大変です!ミルク量が倍!
夜中の哺乳も想像以上!「哺乳瓶差し込み式クッション」が便利!
ひとりが泣くとつられて一緒に泣き出して、なんとにぎやか
おでかけも大変!双子ベビーカーは、バスでは運転手さんの力を借り、まわりの温かさに助けられています。
おなかをこわしたときのオムツ量、、、、、、、
同時に2人以上の妊娠・出産・育児をすることは、試行錯誤で、想像以上!!でも、双子が二人で遊ぶ姿、双子ならではのシンクロを見ると可愛さも2倍!!幸せも何倍にも!!!
家庭での様々な経験を糧に、皆様の子育て支援に取り組みます。

保護者の方にも優しくありたい 「入院付き添い食」はじめました!

入院中、お子さんが元気になっていく一方で、親御さんはどんどん疲弊していく、というのは小児病棟でよく見る光景です。
そうした保護者の方の負担を少しでも軽減すべく、当院ではまず、「付き添い食」と「簡易ベッド」の提供を始めました。いずれも実費負担はありますが、温かいものを食べ、子どもと少しだけ離れて眠れると、疲労を緩和できると好評です。栄養士監修の健康的な食事は、日頃のお料理の参考にもなるかも?
お子様はもちろん、保護者様にもなるべく快適に過ごしていただけるよう、今後も工夫を重ねます。

子育て中のみなさんに教えたい、便利なアプリ!

「こどもの病気とおうちケア」をわかりやすく教えてくれるアプリをご紹介します!長野県佐久市医師会が作っているアプリ「教えて!ドクター」には、病気のこと、子育てのこと、災害時の対応など、ためになる情報が満載です。無料で、広告もありません!
下のリンクから、「教えて!ドクター」のサイトをご覧になれます。



連携施設一覧

市内開業医の先生方、静岡県立こども病院、国立てんかん医療センター、静岡済生会療育センター令和、静岡市保健所、静岡県予防医学協会など

当院小児科の受診には、原則として紹介状が必要です

当科受診を希望される場合、開業医さんで紹介状を書いてもらってください。学校検診などの二次検査指示書なども、紹介状に相当します。
ご不明な点があれば、お気軽にお電話ください。


〈広報誌「体温計」第163号より〉

お子さんのこと、子育てのこと、 お気軽にご相談ください

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